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2017年05月24日号

東京建物 人材派遣会社買収

 東京建物(東京都中央区)は5月16日、介護人材派遣のケアライク(同豊島区)の全株式取得を発表。グループで展開する高齢者向け住宅事業の拡大に繋げる。

 

 

 株式の取得日は4月1日。全株取得に伴いケアライクの子会社及び孫会社であるフロンティア(横浜市)、フロンティア西日本(大阪市)、メディカルリンク(東京都豊島区)も東京建物の子会社となった。


 東京建物の子会社でサービス付き高齢者向け住宅(以下・サ付き住宅)の運営、訪問介護、居宅介護支援事業を手掛ける東京建物シニアライフサポート(同中央区)は、サ付き住宅を都内13ヵ所で展開している。派遣登録者約700名を擁するケアライクを子会社化することで「介護事業の人材確保のルートを増やすとともに専門的なスキルを持つ人材の獲得と認知症の対応強化を目指す」(加藤久利社長)。


 東京建物シニアライフサポートが開設したサ付き住宅のうち、先行物件では提携企業のやさしい手(同目黒区)が運営を担っているが、直近で開設した3物件では自社運営を進めている。これまでに13ヵ所1118戸を運用しており、今年中に新たに2ヵ所153戸を開業する予定。「自社運営の基盤は整った。質をしっかり確保しながら介護事業の展開に注力していく」
(加藤社長)。



 5月19日、13棟目のサ付き住宅、「グレイプス用賀」を開業。東京都交通局保有の職員寮跡地を活用した、「公営企業用地を活用した福祉インフラ整備事業」の第1号案件として8467平米の敷地に社会福祉法人崇仁会(同世田谷区)運営の保育園と、やさしい手が運営する訪問看護事業所及び看護小規模多機能型居宅介護事業所を併設している。


 66タイプ120戸の居室を構え、認知症ケアに特化した専任のスタッフを置くケアフロアの設置などが特徴的だ。