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2017年06月14日号

SOMPOケアグループ2社 一体運営 経営体制刷新

 SOMPOケアグループの2社、SOMPOケアメッセージとSOMPOケアネクストは、7月から一体運営をスタートさせる。これまで個別に手がけていた運営や採用面を強化するのが狙い。社長以下役員が2社を兼務する体制を敷き、意思決定の迅速化を図る。新規職員の獲得増や離職率の低下、コスト削減を目指す。


 SOMPOケアメッセージとSOMPOケアネクストは今年4月から、これまで培ってきた両社の経験やノウハウの集積と、経営効率の改善などを図るため、本社機能の共通化を図っていた。7月からの一体運営に伴い、共同経営会議などスピード感ある意思決定を行うことを目的に、本社部門を中心に両社兼務体制を敷くとともに、経営体制を刷新する。


 新本社は東京の品川シーサイドイーストタワーに置き、SOMPOケアメッセージの岡山本社については、グループの事務業務を集約して行なうシェアードサービスセンターとして業務効率化を図っていく。


 一体運営の狙いは、まず介護サービスのフルラインナップ化による総合提案体制の強化にある。一体運営により、在宅介護から多様な施設介護までのサービスラインナップが豊富となり、ニーズに応じたサービスの提案を強化することで、顧客満足度の向上を目指す。


 また、「現場ファースト」の考えのもと、現場レベルでの職員の交流を活発に行うとともに、両社の取り組みやノウハウを相互に持ち寄り共有・水平展開することで、業界最高品質の介護サービスの確立を目指す。さらに、事例データを蓄積し、ICTの研究・開発や産学連携にも活用していくという。


 業務統合による業務効率化・コスト削減も行う。本社部門を中心に両社兼務体制を敷くことで本社機能を集約。グループの意思決定の迅速化を図るとともに、システムの一元化や共同購買によって業務効率化・コスト削減を図る。


 人材面では、採用、教育の共同実施などにより、新規職員の獲得増や離職率の低下につなげていく。各社の垣根を越えたキャリアプランの多様化を進め、より働きがいのある、働きやすい職場づくりを推進していくという。