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2017年09月27日号

野村不動産ウェルネス 「健康増進型サ高住」分譲と一体で開発

 野村不動産グループが高齢者向け住宅の開発・企画に進出することを目的に、2015年に設立された野村不動産ウェルネス(東京都新宿区)は、第一弾のサービス付き高齢者向け住宅、「OUKAS船橋」を公開した。核家族の親をターゲット層として「健康増進型住宅」をブランドイメージに置き、10月に開業を控える。

 

 「OUKAS船橋」は既にグループで開発している大規模一般向け分譲住宅「PROUD」の千葉県船橋市の開発地区の一画に開設する。
 同社が仕掛ける高齢者向け住宅ブランド「OUKAS(オウカス)」は、交通の便が良く商業施設に近い立地で外出機会を促すほか、同グループのフィットネス事業との連携や栄養管理された食事提供、充実した共有部などを活かした健康寿命の延伸を掲げる。

 

 

第1弾物件では船橋に120戸開設


 「船橋」は120戸のうち、67戸が2人入居可能。居室面積は1人部屋が19~26平米、2人部屋が37~50平米。共有部にはゲストダイニングやコミュニティカフェ、カラオケ・シアタールームを備えるほか、フィットネススタジオで独自の運動プログラムを提供。介護福祉士や看護師などの資格を有したコンシェルジュも常駐する。また、ツクイが運営するデイサービスがテナント入居として併設している。入居費用は家賃が10~23万円、管理・サービス費が11万円となる。

 


 関敏昭社長は事業方針について、「不動産事業者として、充実した介護サービスというよりも『高齢期を健康な状態で過ごすための住宅』を提供していきたい」と語った。

 

 


 今後も「OUKAS」ブランドでは「PROUD」と一体で都市型コンパクトタウンを標榜した開発を進める。東京都心から神奈川・千葉・埼玉の主要ターミナル駅や大型商業施設に近接しているなど、不動産価値の高い土地に展開する方針だ。20~40万円の支払い能力のある高齢者に、健康なうちの住み替えを提案していく。既に第2弾として三井不動産・三菱地所と千葉市・海浜幕張地区を4400戸規模で開発する計画が進んでおり、120戸のサービス高齢者向け住宅を開発するほか、横浜市でも商業施設や小学校との一体開発を計画する。第2弾が2020年頃、第3弾が21年頃の開業予定。